「つみたてNISA」(積立NISA)は、投資で得られた利益(運用益)にかかる約20%の税金がゼロになるお得な制度。この連載では「つみたてNISA」の特徴を紹介しています。
Contents
「つみたてNISA」の“3つの売り時”を解説!
【つみたてNISAの売り時①】ライフイベントが発生したとき
結婚、出産、住宅購入、車の購入、子どもの学校入学、親の介護、転職・退職、自分の介護などなど……人生には、さまざまなライフイベントがあります。これらのライフイベントでは、往々にしてまとまったお金が必要になるものです。つみたてNISAを始めた目的は人それぞれだと思いますが、その目的に合わせて貯めているわけですので、その都度、かかる費用分だけ、つみたてNISAで保有している投資信託の一部を売却して活用するといいでしょう。
【つみたてNISAの売り時②】目標金額に達したしたとき
あらかじめ、「300万円の利益が出たら売る」「資産合計が1000万円になったら売る」というように“目標”を決めておき、その目標に到達したら売却します。目標金額を設けることで、資産の額を確認したり、売却するタイミングを意識したりすることができるので、投資の意欲も途切れないで済みます。なにより、つみたてNISAを売る条件がわかりやすいですね。
【つみたてNISAの売り時③】資産が2倍になったとき
「いくらまで増やしたい」という目標金額を具体的に決められない場合には、「資産が2倍になったら半分を売却して投資元本を回収する」という方法もあります。この方法だと、半分を売却した時点で元本割れの可能性がなくなる上に、運用益の拡大も期待できます。万が一、その後の運用が悪化したとしても、すでに投資元本は回収できているので、精神的なダメージが軽減できます。
以上、3つの「売り時」を紹介しました。つみたてNISAの売り時に絶対の正解はありません。ただ、自分にとって最もいいと思える「売り時のルール」を選んだら、それをきちんとそのルール通りに実践することが大切です。投資で成功する秘訣は、自分のやり方を決めたら、感情を排して淡々と行うことだからです。
「つみたてNISA」は一度に全部売らないで!
売却する際には、複数回に分けて売ろう
「つみたてNISA」で積み立てる投資信託などの金融商品の価格は日々動いています。そこで、タイミングをとらえて安いときに買って高いときに売れば儲かります。ただ、今、その金融商品が安いか高いかをズバリ判断することはプロでも困難です。
「今が底値と思って買ったのに、さらに値下がりしてしまった……」「もう少し安くなったら買おうと思って待ってたら、そこから値上がりしてしまった……」という経験は、投資家なら一度はあるでしょう。ですから、積立投資では「ドル・コスト平均法」の考え方を生かして、複数回に分けて購入していくのです。そうすることで、平均購入単価を下げることができます。