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「つみたてNISA」による資産の増え方や節税効果を考えてみよう!その②

海外株に投資するなら「為替ヘッジなし」で!
長期で見ればそのほうが資産は増える可能性大

上で見たとおり、日本株と先進国株や世界株を比べた場合、明らかに期待リターンは海外のほうが高くなります。一方で、海外株には日本株にない、為替変動のリスクもあります。せっかく株価が上がっても、円高になると収益が目減りしてしまうのではないかと不安に思う人もいるでしょう。

「つみたてNISA」の対象となっている海外株投資信託の中には、「為替ヘッジ」をしている商品もあります。為替変動のリスクを抑えるために、こうした「為替ヘッジあり」の投資信託を選択するという考え方もできます。

しかし、私のおすすめは「為替ヘッジなし」タイプの商品です。その理由は、「為替ヘッジあり」のタイプの投資信託には「ヘッジコスト」がかかるためです。長期的に見ると、為替ヘッジありの投信では、ヘッジコストを差し引いたリターンは日本株の投信と同じくらいに落ち着いてしまいます。つまり、海外株投信で投資するメリットが薄れてしまうのです。

また、絶対とまでは言い切れませんが、為替の変動率が株価の変動率を上回ることはないと考えられます。過去20年を振り返っても、ドル円のレートは、最も円安となった1998年の1ドル147円から、最も円高となった2011年の75円までで、約2倍の円高になっていますが、その間に世界株の株価指数(MSCI All Country World Index)は約2.8倍(最安値と最高値の比較)にもなっています。つまり長期的には、為替でマイナスになったとしても、株価上昇のプラスが上回る可能性が高いということです。

ちなみに、「つみたてNISA」には債券100%の投資信託はありませんが、課税口座などで海外の債券に投資する場合は為替変動に対する注意が必要です。なぜなら、債券は株式ほど価格変動が大きくないため、為替変動が債券のリターンを上回る可能性があるからです。海外債券に投資する場合には、「為替ヘッジあり」も選択肢になると考えます。

税金による差は月1万円投資でも数十万円に!
「つみたてNISA」の「非課税」の威力は大きい

次に、税金による差を見てみましょう。「つみたてNISA」で積み立て投資する最大のメリットは、投資で得られる利益が全額非課税になることです。株式や投資信託での投資では、通常、利益に20.315%の税金(所得税+住民税+復興特別所得税)がかかります。課税される場合と非課税の場合の差は以下のとおりです。

課税と非課税による資産の増え方の違い(月1万円で積み立て投資を行った場合)
日本株 先進国株 世界株
課税 非課税 課税 非課税 課税 非課税
10年目 131万1535円 134万1806円 137万1661円 141万9749円 146万4735円 154万2259円
20年目 287万1996円 300万9822円 314万9846円 338万4082円 361万3085円 403万611円

たとえば、世界株投信を毎月1万円ずつ積み立てると、20年後の資産は「つみたてNISA」で利益が全額非課税なら前述のとおり約403万円となりますが、特定口座で投資するなどの場合で税金が引かれると、約361万円まで目減りしてしまいます。その差は、約42万円です。「つみたてNISA」の「非課税メリット」の大きさがわかるかと思います。もちろん、積立額が増えれば非課税・課税による資産の差も大きくなります。

なお、上記の表で課税される場合は、1年間の複利計算ごとに20.315%の税金を引き、その上でまた翌年の複利計算を行なっているため、20年間そのまま積み立てた場合とは、金額が若干異なります。

運用コストがもたらす影響も無視できない
信託報酬が高い投信と安い投信で60万円超の差も!

最後は、信託報酬による違いを見ていきましょう。

もともと「つみたてNISA」では、信託報酬を低く抑えている投資信託だけを対象としています。たとえば、株式のみに投資するインデックス型投資信託の場合、国内株型なら0.54%(税抜0.5%)以下、海外株型なら0.81%(税抜0.75%)以下でなければ、「つみたてNISA」の対象とはなりません。

しかし、その中でも相対的に信託報酬が高めのものと、低めのものがあります。ではその違いによって、資産にはどの程度の差が出るのでしょうか

なお、インデックス型投資信託の運用成績の差を生むのは信託報酬だけでなく、厳密には運用モデルの違い(トラッキングエラー)なども影響しますが、この2つの投資信託は、どちらも同一のマザーファンドに投資するファミリーファンド方式で運用されています。信託報酬による違いを見るには好都合といえます。

 

「つみたてNISA」では、一度始めたら、むやみに商品を変えたりせずに淡々と積み立てを続けていくのがおすすめです。だからこそ、始めるときには「どの資産で積み立てればよいのか」「選べる範囲でどの商品のコストが低いのか」などをしっかり検討してほしいと思います。

 


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