株主優待目的の投資を行う場合は、事前に投資する銘柄におけるチェックポイントを知っておきましょう。
しっかりチェックポイントを見て投資するかどうかを判断することで、株主優待目的の投資の醍醐味をより味わうことができます。
今回解説するチェックポイントを把握し、後悔のない株主優待目的の投資を実現しましょう。
利益剰余金が多い銘柄を狙おう
株主優待目的の投資で銘柄を選ぶ場合、まずその企業に“利益剰余金”がどれくらいあるのかを確認しましょう。
企業が株主優待を行うには、当然費用がかかります。
つまり利益剰余金を確認することで、投資する企業の資金余力がわかるということです。
もちろん、企業は利益剰余金のすべてを自由に使えるわけではありません。とはいえ、この金額チェックすることで、優待の有無をざっくりと判断することができます。
仮に赤字であっても、利益剰余金の額が大きければ、今後も継続した株主優待が実施されると予想されるため、買いの銘柄と判断できます。
ちなみに企業の利益剰余金は、決算短信または会社四季報でチェックできます。
上場している市場のチェックも重要
株主優待目的の投資での銘柄選びでは、どこの市場に上場しているのかも重要なチェックポイントです。
なぜかと言うと、市場によっては業績が悪化することによって、上場廃止銘柄の対象となってしまう可能性があるためです。
東証一部、二部には上場廃止に関する基準が存在しませんが、東証マザーズやJASDAQなど、その他の市場には上場廃止に関する基準が存在するところもあります。
東証マザーズの銘柄であれば、売上高が1億円を割ってしまった場合、上場廃止銘柄の対象となってしまいます。
またJASDAQの銘柄は、営業利益および営業活動によるキャッシュフローが5年連続で赤字になった場合、上場廃止となります。
優待内容にばかりとらわれると、思わぬ落とし穴が
株主優待目的の場合、必ず考えたいのが、「その優待が自分にとって必要か?」「メリットがあるか?」ということ。
優待を貰ったのは良いものの、結局使わずにタンスの引き出しの奥底に眠ったままになっていませんか?
また、いざ貰ったものの、使い勝手がよくないことはありませんか?
桐谷さんのように、日々の生活のほとんどを株主優待で賄い、貰った優待を全て使い切る生活をしている人は別ですが、大抵の人は「優待を貰えてラッキー」程度で、さほど使わずに終わることもあるかもしれません。
また、優待内容を魅力的に思い、その銘柄を買ったはいいものの、いざ貰ってみたら、自分には不必要なものだった…ということになってしまうと、貰った優待品は宝の持ち腐れになってしまい、投資金で無駄な買い物をしたことになります。
したがって、実際株主優待目的の投資を行う際は、“本当に自分が必要としている優待なのか”についても考慮すべきなのです。
まとめ
株式優待目的の投資の銘柄選びにおいて、チェックしておきたいポイントを解説しました。
例え投資する銘柄の候補が赤字であっても、すぐに選択肢から外さず、今回解説したポイントを確認してから判断しましょう。
また株主優待目的の投資は、“優待を受けること”が目的ではなく、“自分に必要な優待を受けること”が目的です。
せっかく株主優待目的の投資を行うのであれば、内容にも積極的にこだわりましょう。