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「つみたてNISA」と従来の「NISA」、迷ったときは どちらを選ぶべき?その②

まとまったお金を運用したいなら従来の「NISA」!
従来の「NISA」を選べば、上場株式やリートも取引できる

逆に、従来の「NISA」を選んだほうがよいのはどんな人でしょうか。

ひとつは、まとまったお金を運用したいと考える人です。「つみたてNISA」は年間40万円、それも積立投資のみという制限があります。それ以上の金額を運用したいのであれば、従来の「NISA」を選ぶことになります。

また、「つみたてNISA」は投資対象が一定の要件を満たす投資信託(とETF)に限られます。そのため、上場株式やリートを自由に取引したいという人も、従来の「NISA」が向いています。投資信託に関しても、従来の「NISA」を選べばリートや債券といった株式以外の資産に投資するものや、毎月分配型など幅広い銘柄から商品を選ぶことが可能です(「つみたてNISA」では、対象資産に株式を含まないものや毎月分配型の商品は対象外)。

つまり、ある程度まとまったお金があって、上場株式やリートも含むさまざまな商品を、積立投資に限らない方法で取引したいという人には、従来の「NISA」が向いていると言えるのです。

「つみたてNISA」に切り替えると、ロールオーバーができない!
従来の「NISA」を利用中の人は、移行のタイミングを考えよう

さて、従来の「NISA」の口座を開設していない人で、ここまでの説明から「自分は『つみたてNISA』向き」だとわかった人は、すぐに金融機関選び→口座開設手続きへと進んでいって構いません(金融機関選びについては次回の第5回、口座開設は第6回で詳しく解説します)。

しかし、すでに従来の「NISA」口座を開設済みで、「NISA」口座に資産を保有しているという人は、「つみたてNISA」に移行する前に考えるべきことがあります。それは、従来の「NISA」口座で保有している資産をどうするのか、ということです。

冒頭で、「つみたてNISA」と従来の「NISA」は「基本的に併用はできない」と説明しました。ただし、従来の「NISA」口座ですでに保有している残高は、「つみたてNISA」に移行した後も非課税期間が終わるまではそのまま持ち続けられます。「休眠口座」のような感じで、新たに投資商品を買うことはできませんが、途中で売ることは可能です。

それなら問題ないと思うかもしれません。ただ、従来の「NISA」から「つみたてNISA」に移行してしまうと、従来の「NISA」の5年間の非課税期間が終わった後に、次の非課税期間に資産を繰り越すこと(ロールオーバー)はできません

利益が出ているなら、それまでに売るか課税口座に移せばよいのですが、問題は含み損が出ている場合です。ロールオーバーができなければ、損失を確定することになってしまいます。また、課税口座に移した場合も時価で再評価されるため、いったん損失を確定したのと同様の状態になり、値が戻った際に支払う税金が多くなってしまいます。

例えば、NISA口座を使い100万円で購入した株が80万円に下落したタイミングで課税口座に移管されると、取得単価は80万円となります。もし株価が90万円へと値を戻した場合、実際に購入した100万円より安い状態にもかかわらず、「90万円-80万円=10万円」が利益として計上され、税金を支払うことになってしまうのです。

そのため、もし従来の「NISA」口座に含み損状態の資産があり、ロールオーバーして値上がりを待ちたいという場合は、「つみたてNISA」に切り替えるのは待ったほうがよいかもしれません。特に、「NISA」がスタートした2014年に購入した商品が含み損になっている人は要注意です。来年2018年が従来の「NISA」の非課税期間の最後の年になるため、「つみたてNISA」に切り替えると、そのままではロールオーバーができなくなってしまいます。

「つみたてNISA」と従来の「NISA」は1年ごとに切り替えできるため、2019年に再び「NISA」に移行すれば、上記のような2018年に従来の「NISA」の非課税期間の最後の年を迎える場合に、ロールオーバーが可能になります。ただ、たった1年で「つみたてNISA」をストップして従来の「NISA」に戻してしまうことはおすすめできません。なぜなら、それでは積立投資によって中長期の資産を形成するという「つみたてNISA」のメリットを活かすことができないからです。

そう考えると、2018年は従来の「NISA」のままで、2019年にロールオーバーをしてから「つみたてNISA」に切り替えるという方法もあります。

同様に、2015年に購入した分は2019年に、2016年の分は2020年に、2017年の分は2021年に非課税期間が終了します。従来の「NISA」口座で残高がある人は、まずロールオーバーをするのかしないのか、その点をよく検討することが大切です。


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